新しい呼吸咬合理論 -JSC療法-


JSC療法とは、呼吸をベースとした新しい咬合理論です。


偉大な先生方が残した従来の咬合理論

機能的咬合面形態、中心位のズレ、ガイドなど咬合様式、バランシングコンタクト(平衡側の干渉)、態癖、TCH・・・

これらは基本であり、どれも重要であることは皆様周知のことです。



しかし、JSC療法では全く別の視点で咬合を診ていただきたいのです。

それは、〝呼吸〟という観点から咬合を観察すること。


JSC療法を知ると、

知覚過敏、虫歯、歯周病、顎関節症、歯根破折、など

あらゆる口腔内の疾患がなぜ起こるのか

それだけでなく、歯からくる原因不明の様々な不定愁訴がどうして起こるのかが

わかるようになります。


歯をそんなに丁寧に磨かなくても虫歯にならない人がいる

一生懸命メインテナンスに通って歯磨きをしても虫歯や歯周病になる人がいる


なぜでしょうか?


力がかかる要因が口腔内にあるからです。



昼間の話ではありません。

その崩壊的な力が口腔内に加わるのは私たちが寝ている時。

つまり、意識下ではなく無意識下で起こることです。



私たちは、寝ている時に呼吸がくるしいと、どうにか酸素を取り入れようと

顎を大きく動かして気道確保をしようとします。


まっすぐ顎が前に出て、気道を開くことができれば良いのですが、

それを邪魔する歯の干渉があるとそうもいきません。

目の前の干渉を避けて顎を前にだすので、同時に気道も捻じれてしまいます。

捻じれたままでは呼吸がくるしいので

その状態から今度は気道をまっすぐに戻そうとします。


この時にかかる力は200キロ以上に及ぶと言われています。

意識のある覚醒時であれば無理に戻そうとはしませんが

寝ている時の無意識下では

呼吸が最優先されるのでこのようなことが起こってしまうのです。



そしてその崩壊的な力は歯や顎関節に多大なストレスをかけ、

さらには頭蓋骨を揺さぶり、

これが毎晩寝る度に繰り返されることで、

歯並びを悪くしたり、顎関節を痛めたり、

様々な歯科疾患、不定愁訴の原因になります。

(もちろんストレスのよる噛み締め要因もありますが…)




JSC療法では、この寝ている時の噛み合わせを重要視し、

診断では、患者様に下顎を前方に出していただき、診断します。

寝ている時に口腔内のストレスとなる干渉を取り除き、

呼吸の取りやすい歯の高さを与え、

力のコントロールと呼吸の確保をすることが

JSC療法の目指す治療ゴールです。